Affinityは、Serif社が開発したプロフェッショナル向けのデザインソフトで、長年にわたり「Adobeの代替ツール」として高い評価を受けてきました。代表的な3つのアプリ——Affinity Designer(ベクターグラフィックス編集)、Affinity Photo(画像編集)、Affinity Publisher(レイアウトデザイン)は、買い切り型のライセンスで利用できる点が特徴で、コストパフォーマンスの良さから多くのクリエイターに支持されていました。
しかし、2024年にCanvaがSerif社を買収したことで、Affinityシリーズに大きな変化が訪れます。そしてついに2025年10月30日、Canvaはこれら3つの機能を統合した新アプリ「Affinity」を完全無料でリリースされました。本記事では、Affinity無料化の背景や特徴、使い方について詳しく解説します。
Part1.Affinity無料化について
Affinity無料化は、最近デザイン業界で最も話題となったニュースの一つです。従来のAffinityシリーズでは、Affinity Photo・Designer・Publisherをそれぞれ個別に購入する必要がありましたが、新たな「Affinity」アプリではこれら3つを1本に統合。
アプリ内で「ピクセルスタジオ(Photo相当)」「ベクタースタジオ(Designer相当)」「レイアウトスタジオ(Publisher相当)」の3モードを切り替えながら使用できるようになりました。
最大のポイントは、ソフトウェア本体が永久無料で提供されることです。ダウンロードは公式サイトから可能で、Windows・macOSの両方に対応。さらに、iPad版も現在開発中で、近くリリース予定とされています。
無料で利用するためには、Canvaの無料アカウント登録が必要です。これによりアプリのアクティベーションが行われ、チーム機能の利用も可能になります。ただし、基本機能はすべて無料・制限なしで使用でき、今後のアップデートも無料提供が予定されています。
さらに、Canva Premium(有料プラン)のユーザーは、Affinity内でAI生成塗りつぶし、背景除去、画像生成などのCanva AIツールを追加活用できる点も魅力です。これにより、Affinityのローカル処理性能とCanvaのクラウドAI技術が融合し、かつてないクリエイティブ環境が実現しました。
Part2.Affinity(無料版)の使い方は?
続いて、Affinityの使い方を紹介します。
- 01.インストールと初期設定
- 02.基本操作:モード切替と共通ツール
- 03.ピクセルスタジオ(画像編集)
1.インストールと初期設定
- Affinity公式サイトにアクセス。
- 「無料で入手する」をクリック。
- Canva無料アカウントでサインイン(新規作成可) → アクティベーション完了。
- Windows / macOS版をダウンロードしてインストール。
・ウェルカム画面から新規ドキュメント作成またはファイルをインポート。
・ドキュメント設定:サイズ(例 A4)、解像度(印刷は300dpi推奨)、カラーモード(RGB / CMYK)を指定。
・UI配置:左=ツール、上=コンテキストツールバー、右=レイヤー/カラー等のパネル。
2.基本操作:モード切替と共通ツール
3つのモード(1アプリで切り替え)
- ピクセルスタジオ:写真補正・合成(旧Affinity Photo)
- ベクタースタジオ:イラスト・ロゴ(旧Affinity Designer)
- レイアウトスタジオ:書籍・ポスター(旧Affinity Publisher)
共通でよく使うツール(ショートカット併記)
- 選択ツール (V):移動・選択
- ズーム (Z):Ctrl + ホイールで素早く操作
- レイヤーパネル:新規レイヤー/グループ化(Ctrl + G)/マスク適用
- カラーパネル:RGB/HSV/CMYK、スウォッチ保存
- 非破壊編集:調整レイヤーで破壊せず編集
3.ピクセルスタジオ(画像編集)
基本フロー(写真補正)
- ファイル > 開く
- RAWは「開発(Develop)ペルソナ」で露出・コントラスト調整
- ピクセルペルソナでクローンツール (S) → 不要物を除去
- 調整レイヤー(例:レベル)でトーンを微調整
背景除去
- Canva Premiumを契約していればAIで自動除去可能。
- 無料版は選択ブラシで領域を選択→削除。
マスクとクリッピング(応用)
- マスクレイヤーで表示/非表示を制御(黒=非表示、白=表示)。
- クリッピングで画像をシェイプ内に収める(円形切り抜きなど)。
Part3.Affinityを無料で使うメリット・デメリット
Affinityは、初心者からプロまで扱いやすいインターフェースで、RAW現像・非破壊編集・精密なベクター描画・書籍レイアウトなどを完全無料でこなせる点が魅力です。ここでは、Affinityを無料で使うメリット・デメリットを詳しく解説します。
メリット
- コストゼロでプロ品質:Adobe Creative Cloud(約6,000円/月)と比べ、圧倒的なコストパフォーマンス。無料とは思えない機能が揃っています。
- 統合ワークスペースで効率的:Photo/Designer/Publisherの3ツールを1アプリ内で切り替え可能。複数ソフト間の移動が不要で、作業効率が大幅アップします。
- AI連携も可能:Canva Premiumと連携すれば、生成AIによるデザイン提案や自動補正も利用可能。作業スピードが飛躍的に向上します。
- オフライン対応:Affinityはローカル処理中心のため、ネット環境がなくても安定して動作。クラウド依存が少ない点も安心です。
デメリット
- DTP対応の限界:印刷入稿など、プロ仕様のDTP作業ではAdobe製品が依然として業界標準。商業印刷中心の方には不向きな面も。
- 学習コスト:Adobeからの乗り換えには若干の慣れが必要。ショートカットやUIが異なるため、最初は操作に戸惑う可能性があります。
- iPad版の対応遅れ:現時点ではPC版のみ。モバイル中心のユーザーは今後のiPad版リリースを待つ必要があります。
Part4.Affinityの代替・比較ツールとして注目!PixPrettyを無料体験
もし「AffinityやPhotoshopほど高機能でなくても、もっと手軽にAIで画像を整えたい」という方には、Tenorshare PixPrettyが最適です。
PixPrettyがおすすめなポイント
- 完全自動AI処理:画像をアップロードするだけで、AIが最適な補正を自動実行。
- 高精度の修正:従来の手動レタッチに匹敵する自然な仕上がり。
- 無料トライアル実施中:現在、1ヶ月間の無料トライアルで全機能を体験できます。
- Tenorshare PixPrettyをダウンロードしてインストールします。
- AI最適化モード(自動美顔・パーツ補正・プロ仕上げ)を選んで、出力すれば完了です。
まとめ
AffinityがCanvaによって無料化されたことで、これまで有料ソフトに依存していたクリエイティブ環境が大きく変わりつつあります。プロフェッショナルな編集機能を無料で使えるというのは、デザイナーや学生、個人クリエイターにとって大きなチャンスです。
一方で、「もっとシンプルにAIで画像を仕上げたい」という場合は、Tenorshare PixPrettyのようなAI画像編集ツールも選択肢のひとつです。現在は1ヶ月間の無料トライアルも実施中なので、Affinityとあわせて試してみることで、自分に合った制作スタイルを見つけることができるでしょう。