PDFファイルに残った作成者名などの個人情報、気になりませんか？この記事では、PDFのプロパティ情報を完全に削除する４つの方法を解説します。WindowsやMacの標準機能から、無料で使える専用ソフト、高機能な編集ソフトまで、幅広く紹介しているので、あなたの状況に合った最適な個人情報保護の方法を探せます。

ファイルの共有前に、PDFファイルの情報をうまくコントロールして、本記事でセキュリティ対策を万全にしましょう。

Part1.PDFのプロパティとは？なぜPDFのプロパティ削除が必要なのか？

PDFのプロパティは、ファイルの中に自動的に記録される「作成者名」「作成日時」「使用ソフト」「更新履歴」などのメタデータを指します。

プロパティ情報を活用すれば「誰がいつ作成したか」「どの資料が最新版か」をすぐに把握でき、文書管理や共有がスムーズになります。

しかし、削除しないと誰でも細かな情報を閲覧できるので、以下のような情報流出のリスクが発生しかねません。

• 社内で資料を作成した際に担当者の個人名や部署名が残ったまま外部に共有すると、個人情報や組織体制など不要な情報が相手に伝わってしまう
• 過去の版数や編集履歴から社内の業務プロセスが推測される

PDFのプロパティ情報を削除する方法は複数存在するため、本記事を参考に自分のニーズにあった方法を探してみてはいかがでしょうか。

Part2.PDFのプロパティ情報を削除する方法

ここでは、PDFのプロパティ情報を削除する方法を4つ紹介します。方法によって手軽さや安全性、コストなどが異なってくるので、PC環境や自分のニーズに合った方法を選んでみてはいかがでしょうか。

1.Adobe Acrobat Pro

Adobe Acrobat Proは、Adobe社が提供するPDFを編集・管理するための有料ソフトです。PDFを作成・編集・変換・保護・署名など、本格的な編集に対応しています。

• PDFを開く

  

• 右クリックでメニューを開き、「文書のプロパティ」を選択する

  

• 「説明」タブが開くので作成者やタイトルなどを空欄にする

  

• OKで削除完了

Adobe Acrobat Proでは、PDFに含まれる「作成者名」「更新履歴」などのプロパティ情報に加え、コメントや添付ファイル、図形の下に隠れた文字などの非表示情報を完全に削除できます。加えて、内容を見せずに安全に消す墨消し（Redaction）機能も搭載しているため、機密文書の提出にも対応可能です。

ただし、無料版のAcrobat Readerでは編集・削除ができないため、情報管理が必要な場面ではPro版が必須になります。

2.Tenorshare PDNobおすすめ

Tenorshare PDNobは、PDF編集、変換、OCR機能などを備えた総合的なPDFソリューションを提供してくれるソフトです。日常業務で必要なPDF加工をまとめて行えるように設計されているため、1つのソフトでPDFに関する業務をすべて完結できます。

• PDFを開き、右上のファイルをクリック

  

• 左上の「ファイル」をクリックし、「プロパティ」を選択する

  

• タイトルや作者名などの情報を削除する

  

• 適用で削除完了

上記のように、クリックで簡単に削除できる操作性を有しているので、PC作業に慣れていない人でも問題なく活用できます。また、複数ファイルを同時に処理することも可能なため、大量の資料を扱うビジネス環境でも充分に活躍することが可能です。

3.無料のPDFソフト

PDF編集のニーズが高いこともあり、インターネット上には多くの無料PDFソフトが展開されています。ここでは、無料PDFソフトとして「Cube PDF Utility」を例に、プロパティ情報を削除する手順を紹介します。

• 編集したいPDFを開き、右上の「プロパティ」アイコンをクリックする

  

• タイトルや作者名などの情報を削除する

  

• OKで削除完了

無料のPDFソフトは、費用がかからず手軽に導入できる点が大きなメリットです。多くのソフトが日本語に対応しているため、操作画面も分かりやすく初心者でも安心して利用できます。

一方で、PCへインストールが必要な場合が多く、動作環境によっては不具合が起きることも珍しくありません。ソフトによっては、広告表示や機能制限がある場合も多く、操作性の悪さがストレスになる可能性もあるので注意が必要です。

4.オンラインツール

PDFの編集はソフトだけでなく、ツールを活用すればオンライン上でも可能です。ここでは、無料PDFソフトとして「PDF24」を例に、プロパティ情報を削除する手順を紹介します。

• 「PDF24」を検索し、サイトをクリック

  

• その他の「PDFメタデータを編集」をクリック

  

• 「ファイルを選択する」をクリックし、編集したいPDFを選択する

  

• メタデータを削除を選択する

  

オンラインツールでPDFを処理する際は、ファイルを外部サーバーにアップロードする必要があるため、情報漏えいのリスクが生じます。とくに契約書や個人情報を含む資料の場合、運営側の管理体制や通信の暗号化が不十分だと、第三者に内容が閲覧される事態に発展しかねません。

また、処理後のファイルがサーバー上に一定期間残る場合もあるため、保存ポリシーや削除ルールを事前に確認し、リスクを承知したうえで使用するように心がけましょう。

Part3.PDFプロパティが本当に削除されたかを確認する方法とは

PDFプロパティが本当に削除されたか確認したい場合は、以下の方法を活用するとよいでしょう。

情報の流出を防ぐためにも、PDFのプロパティ情報を削除した後には、必ず確認するように心がけましょう。

まとめ

この記事では、PDFのプロパティ情報を完全に削除するための 4つの方法を解説しました。情報流出によって機密情報が悪用されることを防ぐためにも、PDFを共有・公開する前に、プロパティ情報を確認する習慣をつけることが大切です。

また、Tenorshare PDNobを使えば、直感的な操作で簡単にプロパティ情報を削除できます。PC操作に不安がある方でも扱いやすいため、効率よくプロパティ情報を管理したい人は、ぜひ活用してみてください。