PDFの墨消し方法まとめ|安全なやり方と便利ツールを徹底解説
機密情報や個人情報を含むPDFファイルを共有・公開する際には、内容の一部を安全に削除するPDFの墨消が欠かせません。ただの黒塗とは異なり、墨消しはデータそのものを見えなくし、復元できない状態にする処理です。しかし、実際にやってみると「どの方法が安全?」「無料でできる?」と迷う方も多いでしょう。
この記事では、オンラインツールやPCソフトを使ったPDFの墨消し方法、安全に処理するためのポイントやおすすめツールを詳しく解説します。
︎Part1.PDF墨消しとは?意味と目的を解説
PDF墨消しとは、PDF内にある情報の一部分を視覚的・データ的に完全に削除する方法です。個人情報保護法にあるように個人情報を守り、情報を漏洩させないためにもきちんと対処しておかなければなりません。似た言葉で黒塗りとの意味の違いは以下の通りになります。
- 墨消し:黒く塗りつぶした箇所のデータを保存とともに完全に削除する
- 黒塗り:文書を上から黒く塗りつぶすだけで元の文章は残ったまま
つまり、黒塗りだとPDF上にデータが残るため、墨消しで隠したい情報を徹底して守る必要があるのです。墨消しは黒く塗りつぶすだけで、隠したい部分の情報が完全に抹消できるため重宝されているのです。
︎Part2.PDF墨消し方法【オンライン&PC別】
PDFの墨消しができる方法として、オンラインでできるものとパソコン上でできるものについてご紹介します。
方法1.無料オンラインツールでPDFを墨消し
無料で使えるオンラインツールの中には、PDFの墨消しができるものがいくつかあります。代表的なものについて内容を見ていきましょう。
SmallPDF
Small PDFは、パソコンとスマートフォンの両方でPDFの墨消しができるソフトです。ISO認定も受けており、セキュリティが手厚いため、機密文章を扱う際でも安心して使いやすいでしょう。

使用手順
使い方は、専用アプリのダウンロードから始めます。お使いのパソコンやスマートフォンに合うものをダウンロードしたら、墨消ししたいデータをアップロードし、編集機能で操作すれば完了です。
メリット:
- インストールせずに使えるうえに、操作手順が簡単です。
- 取り込みたいデータを開くだけで簡単に操作ができます。
デメリット:
- Small PDFの場合、PDFの墨消し機能はありますが、操作が非常に重く遅いのが難点です。
- 作業中にしばしばシステムクラッシュが発生してしまうケースもあり、使いやすいソフトと言い切るには疑問が残ります。
- 無料版にはデータのダウンロード回数に制限が設けられているため、利用頻度によっては上限回数に達してしまい困る可能性もあるでしょう。
PDF24
PDF24は、アプリをインストールせずにPDFが編集できるツールです。無料ながら回数に制限なく墨消し機能が使えるため、たくさんの文章を墨消ししたい場合に重宝するでしょう。
使用手順
墨消ししたいデータをアップロードしたら、作業を行って保存します。
メリット:
- アプリの利用にあたってインストールは不要です。
- 墨消しについては機能を果たすツールがいくつかあるので、使い勝手の良いものを選んで使いましょう。
- Windowsやmacなどといった環境での利用に向いています。
デメリット:
- インターネットFAX機能については、無料で使えません。
- 送信ページ上部に記載されるテキストの内容は変更できないため、注意してください。
方法2.PCでPDFを墨消する方法
続いて、パソコン上でPDFを墨消しする方法について解説します。
Adobe Acrobat
Adobe Acrobatを使えば、PDF内の機密情報や不要な部分を墨消し(編集不可の黒塗り)できます。簡単な操作で安全に情報を隠せるため、ビジネス文書の処理にも最適です。

墨消し手順
墨消ししたいデータをサイト上にアップロードして操作を行います。
メリット:
- Adobe Acrobatは、PDFを編集するにあたって専門的な機能の充実したソフトです。
- 秘匿情報を扱う際の安全性に長けており、墨消しで削除された情報はファイルの保存と同時に完全に削除されます。
- 情報が復元されることもないため、安心して使えるでしょう。
デメリット:
- Adobe Acrobatは有料版しか存在しません。
- 便利な機能が詰まっていますが、お金を払わなければならないのが難点です。
注意点
Adobe Acrobatは、墨消し機能で削除した情報については一切復元できません。万が一、元データが必要となったり、墨消し箇所を間違えてしまった場合に備えて、必ず編集前のファイルも保存しておくようにしましょう。
Tenorshare PDNob
Tenorshare PDNobは、高性能ながらパソコンにさほど要件を求めないPDF編集ツールです。墨消しについても無料で利用できます。

墨消し手順
- まず、Tenorshare PDNOb 公式サイトからソフトをダウンロードしてインストールします。インストールが完了したら、ソフトを起動します。
アカウント登録を行います。メールアドレスとパスワードの設定が必要になるので、決めておいてください。
メイン画面から「PDFをき開く」オプションを選びます。墨消したいファイルをアップロードします。
ツールバーから「保護」→「墨消し」をクリックします。
墨消ししたい範囲を指定します。「続行」を選択して、墨消しが実行できます。
完了したらPDFを保存してください。
メリット:
- Tenorshare PDNobのメリットは、完全無料にて墨消し機能が利用できる点にあります。
- 操作アイコンも「ファイルに追加」「ワードに変換」のように、文になっているので、自分がやりたい動作についてどのボタンを押せばいいかが一目瞭然です。
- 他の無料アプリやソフトと似たような仕様ですが、使う人に配慮した仕様となっています。
デメリット:
- Tenorshare PDNobはダウンロードしなければ使えません。
- パソコンに大きな処理能力を求めたりはしませんが、たくさんのツールをパソコンにダウンロードしたくない人にとっては気になるポイントでしょう。
︎Part3.よくある質問(FAQ)
PDFの墨消しについてよくある質問をまとめました。
Q1:PDFの黒塗りを完全に消すにはどうしたらいい?
ソフトによっては墨消しで黒く塗りつぶした部分を削除できるものがあります。エディタの編集機能で、既存の墨消しを簡単に削除可能です。ただし、この作業をおこなうには、墨消し時に元データと墨消ししたデータの2種類が保存されていなければなりません。通常、墨消ししてしまうと塗りつぶした部分のデータも削除されてしまいます。黒塗り部分だけを完全に消したいのであれば、元データを消さないようにしましょう。
Q2:PDFの墨消しはスマホでもできる?
スマートフォンでPDFの墨消しをおこなうなら、Adobe Acrobatを使います。ただし、こちらのソフトは有料となるため、利用にあたっては墨消しをおこなう頻度と照らし合わせて必要かどうかを見極めた方がいいでしょう。
Q3:黒塗りと墨消し、どっちが一番おすすめ?
黒塗りと墨消しでは、完成した書類の見た目は同じですが、中身が全く違います。墨消しの場合、黒く塗りつぶした部分にあった情報はデータの保存とともに完全に削除されますが、黒塗りの場合だと既存データはそのままです。見た目が黒く塗りつぶされる点は同じですが、機密性の高いデータを扱うには墨消しの方が向いています。
︎まとめ
PDF墨消しとは、単なる黒塗りとは異なり、情報のセキュリティ面に配慮しながら安全にやりとりができるよう加工する技術です。墨消しした部分はデータの保存とともに完全に削除されます。
もし、後になって墨消しした部分を復元したい、元データも置いておく必要があるなら、保存時に墨消ししたデータと元データを2通り残せるアプリを選ぶと便利です。
Tenorshare PDNobについては、無料でPDFデータの墨消しができます。高性能ながら、パソコンのスペックをさほど要求しません。データのセキュリティ面に配慮する必要がある墨消しにもおすすめのアプリです。
- スマートAI: PDFの読み取りから要約、インサイト抽出までを従来より300倍の速さで実現。
- フォーマット変換: PDFをWord、Excel、PowerPoint、画像、PDF/A、テキスト、EPUBなど、30種類以上の形式に変換可能。
- PDF編集: テキスト、画像、透かし、リンク、背景の編集に加え、PDFの結合や保護など100以上の編集機能を搭載。
- PDF注釈: ステッカー、ハイライト、アンダーライン、図形、スタンプなど、200種類以上の多彩な注釈ツールを提供。
- OCR機能: スキャンしたPDFを99%の精度で、編集や検索が可能なデータに変換。
PDFの墨消し方法まとめ|安全なやり方と便利ツールを徹底解説
最終更新日2025-06-13 / カテゴリPDF保護
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