PDFを冊子印刷したいけれど、見開き設定やページ順序で迷っていませんか？この記事では、Adobe Acrobatから専門ソフト、コンビニ印刷まで、PDFファイルを冊子形式で印刷するあらゆる方法を徹底解説します。

失敗しないための注意点やトラブル対処法も網羅しているので、あなたのニーズに最適な冊子印刷方法を見つけてみてはいかがでしょうか。

Part1.PDF冊子印刷とは？通常の印刷との違いと事前準備

PDF冊子印刷とは、PDFデータを元に複数ページを小冊子形式でまとめて印刷する方法です。PDFはレイアウトが崩れにくく、入稿先や端末が変わっても同じ状態で表示できるため、研修資料やイベント配布物など幅広いシーンで採用されています。

ここでは、そんなPDF冊子印刷を採用するうえで知っておきたい、冊子印刷で使われる「面付け」の基本と冊子印刷を始める前の確認事項について解説します。

冊子印刷で使われる「面付け」とは？

「面付け」とは、冊子として綴じた際にページが正しい順番で読めるよう、1枚の用紙に複数ページを配置するレイアウト設計のことを指します。冊子は、単純に1ページ目から順に並べて印刷しても、折って綴じるとページが前後してしまうため、最終的に正しい順番になるよう配置を調整する「面付け」が欠かせません。

面付けする際には、見開きが自然に読めるよう、右綴じ・左綴じといった綴じ方向も考慮する必要があります。適切な面付けを行うことで、仕上がりが美しく、読みやすい冊子を作ることが可能です。

冊子印刷を始める前の確認事項

• ページ数は4の倍数が基本で、不足する場合は白紙ページを追加するように心がけましょう
• 綴じ方向（右綴じか左綴じか）でページ順が変わるため、レイアウト前に明確にすることが大切です
• 用紙サイズと余白設定を事前に確認することが重要です

Part2.PDF編集ソフトで冊子印刷の方法紹介

PDF冊子を作成する際は、PDF編集ソフトから印刷することをおすすめします。PDF編集ソフトは、ソフトウェアの購入費用が必要になるデメリットがありますが、費用が必要な分、「高度な編集・調整が可能」「高品質な出力」「作業効率の向上」など、高品質な冊子を効率よく作成するのに欠かせない存在です。

ここでは、3つのPDF編集ソフトの特徴と冊子印刷の方法を紹介します。冊子方法の手順に関しては、実際の操作画面共に紹介しているので、操作方法に不安を感じている人も参考にしてみてはいかがでしょうか。

1.Adobe Acrobat

Adobe Acrobatは、Adobe社が提供している、PDF（Portable Document Format）を作成・編集・閲覧・共有できるソフトウェアです。

• 印刷したいPDFを開き、左上のメニューをクリックする

  

• 印刷を選択する

  

• ページサイズ処理の小冊子を選択し、ページ数や綴じ方を設定する

  

• 「印刷」で印刷をスタートする

Acrobatは、多くのユーザーにとって馴染み深い操作で編集できるだけでなく、基本的な冊子印刷には十分な機能を搭載しています。しかし、高度なレイアウト調整には限界があるうえ、非両面プリンターで冊子印刷をしようとすると、かなりの手間が必要になってしまうので注意が必要です。

2.PDFelement

PDFelementは、Wondershare社が提供しているPDF編集ソフトです。Adobe Acrobat Proより価格が安く、操作画面もシンプルなため、ビジネスから個人利用まで幅広く使われています。

• PDFの編集をクリックする

  

• 編集したいPDFを開き、右上の「≡（三本線）」アイコンをクリックする

  

• 「印刷」を選択する

  

• 「印刷モード」の冊子を選択し、印刷方法やページ数を選択する

  

• 「印刷」で印刷をスタートする

ページ整理機能と連携が可能など、様々な印刷オプションがあるうえ、直感的なインターフェースで操作できるので、PC初心者でも簡単に使いこなせます。

3.Tenorshare PDNobおすすめ

Tenorshare PDNobは、PDFの編集・変換・圧縮・透かし削除などを行えるPDF管理ツールです。開発元は Tenorshare社で、データ復元・パスコード解除などのユーティリティソフトでも有名な会社です。

• PDNobをお持ちでない方はまずソフトをダウンロード＆インストールしてください。

  

• PDFを開き、右上のファイルをクリック

  

• 「印刷」を選択

  

• 「印刷モード」の冊子を選択し、印刷方法やページ数を選択する

  

• 「印刷」で印刷をスタートする

Tenorshare PDNobは、印刷の正確性やページ管理、レイアウト調整の柔軟性に優れているだけでなく、他のPDF編集機能との連携による効率化も図れるなど、ハイクオリティな印刷物を制作できる機能が充実しています。

見やすいデザイン設計のおかげで操作性も抜群なため、簡単操作で高クオリティな制作物を作りたい人におすすめの編集ツールだといえるでしょう。

Part3.コンビニでPDFを冊子印刷する際のポイントと注意点

PDFソフトで操作する他には、コンビニの印刷サービスで冊子印刷をすることも可能です。ただし、メリットだけでなくデメリットも多いので、使用する際には事前に注意点を把握しておく必要があります。

ここでは、コンビニでPDFを冊子印刷する際のポイントと注意点を解説します。

コンビニ印刷サービスの現状と利用方法

コンビニ印刷は手軽ですが、PDFをそのまま冊子形状にする「小冊子印刷」機能は多くの店舗では未対応です。

見開き配置やページ順の自動調整（面付け）も基本的にできないため、自分で面付け済みPDFを用意してから印刷する必要がある店には注意が必要です。

コンビニで冊子風に印刷するための工夫

コンビニで冊子風に印刷するには、事前に面付け（ページ配置）を行ったPDFを作成しておくことが重要です。

Tenorshare PDNobやAdobe AcrobatなどのPDF編集ツールにおける「冊子印刷」設定で見開き順に並べたPDFを作り、コンビニの印刷機で「両面印刷」「短辺とじ」を選択して印刷するとよいでしょう。

コンビニ印刷のメリット・デメリット

コンビニでPDFを冊子印刷する際に把握しておきたい、コンビニ印刷のメリット・デメリットは以下のとおりです。

多くの部数を印刷したい場合や、より多くの選択肢から印刷形式を選びたい場合は、印刷会社など専門サービスの利用を検討することをおすすめします。

Part4.PDF冊子印刷で失敗しないための注意点とトラブルシューティング

ここでは、PDF冊子印刷で失敗しないために覚えておきたい、注意点とトラブルシューティングを解説します。プリンター設定の確認から、よくある不具合まで幅広いトピックスを解説しているので、PDF冊子印刷する際にぜひ役立ててみてください。

レイアウトとデザインの重要性

PDF冊子印刷では、完成後に折って綴じることを前提としたレイアウト設計が重要です。ページ順が読みにくくならないよう、面付け済みのデータを作成し、見開きで内容が自然に流れるかを確認しましょう。また、余白やフォントサイズは小さすぎると読みにくくなるため、印刷プレビューで実寸チェックを行い、画像の解像度も十分に確保すると、仕上がりの品質を安定させられます。

プリンター設定の確認

PDF冊子印刷では、プリンター設定の確認が仕上がりを左右します。

とくに「両面印刷」「短辺とじ／長辺とじ」の選択を間違えると、ページが逆向きになってしまうので注意が必要です。

また、拡大縮小設定が「実際のサイズ」になっているか、余白調整が自動で変更されていないかもチェックしましょう。

よくある不具合とその対処法

ここでは、PDF冊子印刷のよくある不具合とその対処法をQ&A方式で解説します。

Q. 両面印刷したら片面が逆向きになる...

「短辺とじ／長辺とじ」の設定が原因です。綴じ方向を変更し、試し印刷で向きを確認しましょう。

Q. 文字が小さく読みにくい...

自動縮小がかかっている可能性があります。「実際のサイズ」または縮小なしで印刷してください。

Q. 図や写真がぼやける...

元データの解像度不足が原因です。画像は150〜300dpi以上のデータを使用すると安定した品質になります。

まとめ

この記事では、Adobe Acrobatから専門ソフト、コンビニ印刷まで、PDFファイルを冊子形式で印刷するあらゆる方法を解説しました。コンビニの印刷サービスや自宅のプリンターを使用する際でも、PDFファイルを冊子形式で印刷するなら、PDF編集ツールを活用することをおすすめします。

PDF編集ツールの多くは、ビジネスからプライベートまで、幅広いシーンで活用可能なため、ダウンロードしておいて損することはありません。もし、PDF冊子印刷で品質と柔軟性を重視したい人は、多彩な印刷機能を搭載しているTenorshare PDNobを活用してみてはいかがでしょうか。