OneNoteのOCR機能を徹底解説|使い方・OCRできない時の対処法
手書きメモや画像に含まれる文字を、簡単にデジタルテキストに変換できるのがOCR(光学文字認識)機能です。なかでもMicrosoft OneNoteはこのOCR機能を搭載しており、メモや画像の整理をより効率的に行うことができます。
しかし、「うまく文字が読み取れない」「PDFは対応していない?」といった悩みを抱えているユーザーも少なくありません。
この記事では、OneNoteのOCR機能の基本的な使い方から、OCRができない原因と具体的な対処法まで詳しく解説します。さらに、OneNoteの限界を感じた際の、より高機能な代替案もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
Part1. OneNoteのOCR機能とは?
まずは、OneNote OCRの基本について理解を深めましょう。

OCR(光学文字認識)とは?
OCRとは「Optical Character Recognition/Reader」の略で、日本語では「光学文字認識」と訳されます。これは、画像ファイルや紙の書類をスキャナで読み取ったデータの中から、文字の部分を識別し、編集可能なテキストデータに変換する技術のことです。この技術のおかげで、私たちは画像に含まれる情報を再利用しやすくなります。
OneNoteのOCRができること
OneNoteでは、画像ファイルやスクリーンショット、PDFなどに含まれる文字情報を検出し、テキスト化することが可能です。たとえばホワイトボードの写真を貼り付けて、そこから直接文字だけを抽出するような使い方ができます。
OneNoteのOCR機能は、主に以下の形式に対応しています。
- 画像ファイル: JPG, PNG, GIF, BMPなど、OneNoteに挿入できる一般的な画像形式。
- スクリーンショット: PC画面のキャプチャ(PrintScreenキーや切り取り&スケッチで取得したもの)を直接貼り付けたもの。
- PDFファイル:PDFファイルを「印刷イメージ」として挿入した場合、各ページが画像として扱われ、OCRの対象となります。
Part2. OneNote OCRの基本的な使い方
それでは、実際にOneNoteでOCR機能を使う手順を見ていきましょう。
2-1.画像ファイル(JPG, PNG)から文字を抽出する手順
OneNoteを開き、画像をノートに貼り付けます。
挿入した画像を右クリックし、「画像からテキストをコピー」を選択します。
任意の場所にCtrl + V(貼り付け)すれば、文字情報が抽出されたことを確認できます。
手書き風の文字や解像度の低い画像では精度が落ちることがあるため、できるだけ鮮明な画像を使用するのがコツです。
2-2. PDFファイルから文字を抽出する方法
OneNoteにはPDFに直接OCRをかける機能はありませんが、PDFを画像として読み込むことで、そこから文字を抽出することが可能です。
この手順には少しコツがあるので、以下を参考にしながら進めてみてください。
「印刷イメージ」としてPDFを挿入する(ここが重要!)
PDFをOneNoteにドラッグ&ドロップすると、「ファイルを添付」の選択肢が表示されます。必ず「印刷イメージの挿入」を選んでください。各ページが画像として表示される
この操作により、PDFの各ページが画像としてOneNoteに1枚ずつ貼り付けられます。OneNoteはこの画像に対してOCRを実行し、文字を認識できるようになります。必要なページを右クリックしてテキストをコピー
抽出したいページ(画像)を右クリックし、「印刷イメージのこのページからテキストをコピー」を選ぶと、OneNoteが画像内の文字を自動で読み取り、テキストとしてコピーできます。
複数ページの場合の注意点:
複数ページのPDFを扱う場合、一括で文字を抽出することはできません。各ページごとに「画像からテキストをコピー」を手動で行う必要があります。
特にページ数が多いPDFでは、作業に時間がかかるうえ、OCR処理後にページの順番が崩れてしまうこともあるため、必要に応じてページの並び替えも行いましょう。
手間はかかりますが、確実に文字を抽出するためには丁寧な作業が大切です。
Part3. OneNoteでOCRができない原因と対処法
「手順通りにやったのに、なぜかOCRができない!」そんな時に考えられる主な原因と、その対処法を解説します。
原因1.画像の解像度が低い/文字が不鮮明
解像度が低かったり、文字がぼやけていたりすると、OneNoteのOCRは正しく認識できません。
特に、手書き文字や影のあるスキャン画像では認識精度が大きく下がるため、できるだけ鮮明な画像を使用しましょう。
原因2.OneNoteのバージョンの違い(Windows/Mac/アプリ版)
OneNoteにはWindows版、Mac版、Web版、アプリ版など複数のバージョンがあり、OCR機能の対応状況が異なります。
特にモバイル版ではOCR機能がサポートされていない場合もあるため、OCRを使いたい場合はWindows版がおすすめです。
原因3.PDFは対応していない場合がある
OneNoteでは、PDFに直接OCRをかけることはできません。
ただし、PDFを「印刷イメージ」として挿入し、画像として扱えばOCRが可能になります。PDFの文字を抽出したい場合は、この手順を忘れずに行いましょう。
対処法まとめ:解像度調整、OneNote更新、OCR代替ツールの使用など
- 画像の品質を上げる: スマートフォンのスキャナアプリなどを使って、書類を真上から明るく撮影し、台形補正をかけてからOneNoteに挿入しましょう。
- 十分な時間を置く: 画像を挿入してからOCR処理が完了するまでには時間がかかります。特にサイズの大きいファイルや複数ページのPDFの場合は、数分から時には数時間待つ必要があることも。焦らずに待ちましょう。
- 手動で同期する: OneNoteの同期がうまくいっていないと感じたら、ノートブック名を右クリックして「このノートブックを同期」を選択し、手動で同期を試みてください。
- OneNoteを最新版に保つ: アプリの不具合が原因の可能性もあります。常に最新のバージョンにアップデートしておきましょう。
Part4. OneNote OCRの限界と、より高精度な代替案
ここまでの対処法を試しても上手くいかない場合や、より高度な作業をしたい場合、OneNote OCRの限界が見えてきます。
- 何十ページもあるPDFを一括でOCR処理したい
- 図表やレイアウトを維持したままWordやExcelに変換したい
- 業務で正確な文字認識が求められる文書を扱う
- インターネット環境なしでOCRを使いたい場合
OneNote OCRの限界を超えるパワフルな選択肢として、高機能PDFソフトウェア「Tenorshare PDNob」をおすすめします。これは単なるOCRツールではなく、PDFに関するあらゆる作業を一つで完結できる専門ソフトです。

- 強力なOCR機能:手書き・印刷文書・画像・スキャンPDFから正確に文字を抽出
- PDF編集機能:テキスト追加・削除、画像の入れ替え、ページ結合や分割も対応
- 形式変換機能:PDFをWordやExcelに変換する際、レイアウトを保ったまま変換可能
- 便利機能:スクリーンショットOCR、PDF保護、電子署名など
- 完全オフライン対応:セキュリティ面でも安心して使える
以下は、Tenorshare PDNobのOCR機能の使い方を初心者にもわかりやすく、ステップごとに解説した内容です。シンプルな手順ながら高精度なテキスト抽出が可能です。
公式サイトからTenorshare PDNobをインストールし、起動します。ホーム画面に表示される「OCR PDF」機能を選択します。
OCR処理したいファイルを選択します。
複数ファイルをまとめて処理したい場合は、ホーム画面から「バッチツール」→「OCR」を選択することで、PDFを一括でOCR変換することも可能です。
認識言語を「日本語」または他の言語に設定(複数言語にも対応)します。
「OCRを実行」ボタンをクリックすると、OCR処理が始まります。
処理が完了すると、認識されたテキストが画面に表示されます。
抽出されたテキストをプレビューで確認します。問題なければ、指定の形式で保存可能(.txt, .docx, .pdfなど)です、また、PDFファイルをそのまま編集・コピーも可能です
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まとめ
OneNoteのOCRは、ちょっとしたメモや画像からのテキスト抽出にはとても便利な機能です。しかし、PDF対応や複雑なレイアウトには限界があるのも事実です。
高精度な認識や複数ページの効率処理を求めるなら、Tenorshare PDNobのような専用ツールの併用が有効です。目的や作業内容に応じて、最適なOCR環境を選びましょう。
- スマートAI: PDFの読み取りから要約、インサイト抽出までを従来より300倍の速さで実現。
- フォーマット変換: PDFをWord、Excel、PowerPoint、画像、PDF/A、テキスト、EPUBなど、30種類以上の形式に変換可能。
- PDF編集: テキスト、画像、透かし、リンク、背景の編集に加え、PDFの結合や保護など100以上の編集機能を搭載。
- PDF注釈: ステッカー、ハイライト、アンダーライン、図形、スタンプなど、200種類以上の多彩な注釈ツールを提供。
- OCR機能: スキャンしたPDFを99%の精度で、編集や検索が可能なデータに変換。
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